1、老朽アパート5棟から賃貸マンションへの建替えのコンサルティング
@ 依頼の趣旨・動機
(1) 依頼者は、自宅兼医院での歯科開業医で、友人からの紹介。
(2) アパートが老朽化し、空室が増えてきたので、建て替えたい。
(3) 老朽アパートの概要
敷地:約950u 建物:5棟 23戸(空室8戸) 築35年
地下鉄駅から徒歩4分 道路は以前は北側のみであったが、南側に幅員30mの都市計
画道路が開通、用途地域が変更、容積率も200%となった。地震で外壁・屋根等に被
害を受け、緊急補修のみ実施。
(4) 歯科医院も過当競争で先行きに不安があり、もう一つの収益の柱を確保したい。
(5) 銀行等の紹介で建設会社4社から企画提案書がきているが、何を基準に選べば良い
か、3億円を超える投資であり、工事の信頼性など施工業者任せでは不安、立退き問題
も不安等、全般を信頼できる先に委託したい。
A 依頼内容
(1) 建設会社の選定
(2) 紹介銀行等への断り
(3) 資金調達
(4) 立退き交渉
(5) 近隣対策
(6) 建築工事のチェック
(7) 入居者の募集
(8) 管理方法
B コンサル内容
(1) 事業全体および関係業者はコンサルタントが統括する。
(2) 施工会社は、見積り金額、マーケットに合致した企画・プラン・既存施工物件の良
否・信用調査等を総合的に判断の上、4社のうち1社を選定する。
(3) 立退き交渉、近隣対策は施工会社に委託する。
(4) マーケット、企画、間取り等のチェックおよび入居者募集は、管理業者3社に見積り
を依頼し、1社を選定する。
(5) 管理業者には賃貸マンションの一括借上げを条件とする。
(6) 事業資金の調達は、住宅金融公庫(当時)の申し込み(ファミリー賃貸融資)と銀行
融資の二者択一ができるように両建てで申し込みを行う。
C 成果
(1) 立退き交渉は予定どおり完了、近隣問題は発生せず、建築工事も順調に竣工し、満室
稼動となった。
(2) 賃貸マンションは、RC造7階建て、延べ面積2,300u、1LDK・2LDK複合タ
イプ全41戸、駐車場26台。
2、借地権の売却と関連した底地最有効活用策の提案
@ 依頼の趣旨・動機
地主から数多くの貸地の管理を受託されている中、そのうちの1件に関する貸地の契
約更新にあたり、借地人から、借地権を売却したい旨の申し出を受けた。
A 物件の概要
所在: 私鉄沿線、駅から5分
土地: 宅地 134u (約40坪)
建物: 居宅 延床面積 86u 昭和47年築 借地人居住中
法令制限:第一種住居地域 建ぺい率60% 容積率160%(道路幅員による)
接道: 北東側 現況1.8m私道(43条但書道路)
私道負担:約30u(建築の際セットバックが必要)
地代: 坪単価450円/月
B 問題点・課題
(1) 依頼者(借地権者)に現実的な借地権の価格を理解してもらう必要があること。
(2) 地主が取り得る様々な選択肢を示し、比較・検討の上で最善の対応策を選択できるよ
うにすること。
(3) 借地人、地主の双方にとって満足できる結果を得ること。
C 依頼者(借地権者)への説明
(1) 借地権割合60%、あるいは実勢価格×60%にこだわると、売却が困難であること。
(2) 借地権の買手は限られており、売却不可能額は妥協も必要であること。
D 土地所有者への三つの試算の提示
(1) 借地権を買い取り、その土地を有効活用する方法(借地権の消滅)
*借地権の買取価格
*アパートと経営と収支予想および投下資金回収年
*建物減価償却による所得税の軽減メリット
*小規模宅地の固定資産税軽減のメリット
*相続税軽減メリット
(2) 名義書換料を受領し、借地権の第三者譲渡を認める方法(借地権の存続)
*名義書換料の算定
*地代の増額
*収入予想の試算
(3) 底地を借地権譲渡に併せて売却する方法(底地の処分)
*底地の売却価格=実勢価格×(1-借地権割合)+承諾料相当額
により算定する。
E各試算のメリットとデメリット
(1) 借地権消滅の方法のメリットは、借地を返還してもらえる絶好の機会であり、面倒で
収入の少ない借地契約を解消でき、土地の有効利用により収入を増やすことができるこ
と。デメリットは、費用がかかり事業リスクがあること。
(2) 借地権存続の方法のメリットは、費用負担もなく従来どおりの適当な収入を得られる
こと、名義書換料として一時的な収入も得られること。デメリットは、今後いつ土地が
返還されるかわからず、収入の少ない借地契約を続けていかなければならないこと。
(3) 底地処分の方法のメリットは、土地をすぐに使える資金(地代の40年分に相当)に替
えられること、底地単独でなく借地権と同時に売却することで相応な価格が見込めるこ
と、借地人の事情により承諾料相当額の上乗せが可能であること。デメリットは、土地
を手放さなければならないこと。
Fコンサル内容
地主の年齢(高齢)、相続人予定者の状況、財産分与の難易度および次世代への資産
継承等を考慮した上で、地主にとっては底地処分の方法を最善策として提案した。
以上2事例について記述させていただきましたが、その他たくさんのコンサルティングを
させていただいております。不動産のことなら何でも、ご遠慮なくご相談ください!
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